中国語も韓国語もめっきり聞こえなくなった…厳戒態勢で閑散とする札幌市を支局長が取材した(スポーツ報知)

 北海道と札幌市は29日、新たに新型コロナウイルスの感染が4人確認されたと発表した。道内の感染者は計70人となった。北海道では、知事が緊急事態宣言として週末の外出を控えるよう呼び掛けたため、普段の休日はにぎわう札幌駅前や繁華街のススキノは閑散とした様子。スポーツ報知の石井睦北海道支局長(56)が厳戒態勢下の札幌を取材した。

 人通りはあるものの、いつもの喧騒(けんそう)はない。普段は観光客らでごった返す週末の札幌駅。飛び交っていた中国語も韓国語もめっきり聞こえなくなったが、緊急事態宣言によって地元民も動きを止めたようだ。

 札幌駅の地下街にあるドラッグストアへ消毒液を買いに行った。いつも大混雑だが、客はゼロ。これはチャンスかと思って「消毒液はまだ入りませんか?」と聞けば、「きょう入荷予定日なのに届いていません」と返事は前日までと同じだった。

 居酒屋も書き入れ時なのに閑散。いつもの週末は午後5時半で30席が満員になるという大手チェーン店をのぞくと、4人しかいない。土産物店からも威勢良い声は聞こえず、女性店員は「いつもの土曜に比べて人出は3割くらい。売り上げは落ちるけど、仕方ないですね」と曇り顔だ。

 いつもの風景が変わったのは、ススキノも同様。年度末が近く送別会でにぎわうはずだった大繁華街も、予約キャンセルの波が押し寄せているという。これだけ自粛ムードが強まれば、やむを得ない。同地でスナックを営む40代のママは「お客さんが減り、このままの状況があと数か月続けば『廃業』という同業者もいる」と危機感を口にする。まばゆいネオンの裏で陰る商売。これもまた「緊急事態」か。

 思えば、18年9月の北海道胆振(いぶり)東部地震の際も市内の人通りは激減した。当時はブラックアウトもあって交通がストップするなど、混乱はより大きかったと思う。それでも活気を取り戻したのは、どんな力だったのか。今回も「我慢」との闘いになる。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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