長野県の中央アルプスで絶滅したとされてきた国の特別天然記念物・ライチョウの「復活作戦」を進める環境省信越自然環境事務所(長野市)は3日、現地で自然繁殖した2家族(母鳥2羽、ヒナ9羽)を茶臼山動物園(長野市)と那須どうぶつ王国(栃木県)にヘリコプターで移送した。
環境省は「2025年に100羽」を目標としており、来年以降、2施設で繁殖させた個体を中央アルプスで野生復帰させる。現地で繁殖した個体とともに、継続的に繁殖可能な個体群の復活をめざす。
5家族30羽をケージで保護
同省は昨年、復活作戦の一環として、生息地である北アルプスの乗鞍岳(3026メートル)から3家族計19羽(母鳥3羽、ヒナ16羽)を中央アルプスに移送。成長した若鳥たちが今年、半世紀ぶりに自然繁殖したのを確認し、木枠と金網製のケージで保護していた。
同省が中央アルプスの木曽駒ケ岳(2956メートル)周辺のケージ5カ所で保護したのは、5家族計30羽(母鳥5羽、ヒナ25羽=8月2日現在)。ヘリで移送した2家族とは別の3家族は2日までに現地で放鳥した。
一方、動物園でもライチョウ…
この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。
残り:790文字/全文:1270文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル