中電が遺族に和解金支払いと謝罪 男性社員のパワハラ自殺巡る訴訟

高橋俊成

 中部電力の男性社員が13年前に自殺したのは上司によるパワーハラスメントなどが原因だとして、遺族が同社に約4700万円の損害賠償を求めた訴訟の和解が18日、名古屋地裁で成立した。同社が遺族に謝罪し、和解金を支払う内容。遺族側の弁護団が明らかにした。

 原告は中電三重支店に勤務していた2010年10月に亡くなった鈴木陽介さん(当時26)の母親(61)。別の関連訴訟で名古屋高裁が今年4月、鈴木さんの死について上司のパワハラなどに起因した労災だと認める判決を言い渡していた。

 弁護団によると、和解条項には中電が高裁判決を重く受け止めるとした上で、「大切な社員の尊い命が失われたことは痛恨の極みで、哀悼の意を表する」といった謝罪の言葉が盛り込まれた。和解金の額は取り決めにより、明らかにしていない。

 母親は和解後の取材に「やっと陽介に報告できる。陽介は帰ってこないが、闘いはひとまず終わった」と話した。中電は「二度と本件のようなことが生じないよう、引き続き不断の努力を行っていく」などとコメントした。(高橋俊成)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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