中学3年生は5年後に「二十歳の修学旅行」を、小学6年生は「家族で卒業旅行」をしてほしい――。岐阜県本巣市は、市内の中学3年生と小学6年生計725人にそれぞれ2万円の旅行券を贈る。新型コロナウイルスの感染拡大が、修学旅行の日程にも影響を及ぼしただけに、市からのプレゼントに子どもたちはそれぞれの思いを語った。
市教育委員会によると、中学校は例年、2泊3日の修学旅行で東京や東北方面に、小学校は1泊2日の卒業旅行で関西に出かけてきたが、今年度は日帰りに変更した。
8日、本巣市役所で贈呈式があり、8小学校と4中学校の代表が出席した。3月までに各校に配る。
中学生たちは、クラス単位で5年後の計画を練り、自然との共存やアイヌ文化、SDGs(持続可能な開発目標)、平和と沖縄の歴史、第1次産業などをテーマに北海道や沖縄、横浜・鎌倉などに行く案が出ていることなどを紹介した。
糸貫中3年の青木陽夏さんは「5年後、私たちはそれぞれ違う道を進んでいます。笑顔で再会できるように絆を大切にしたい」と夢を語った。
根尾中の林実花さんは「どんな状況、どんな場所に置かれていても、どう楽しむかは自分次第。5年後、楽しんで行ってきます」と語った。
今年度は休校や部活動の大会中止などもあった。真正中3年の瀬川莉胡さんは、「つらいことが多かった中、(旅行のプレゼントは)前向きに未来を考えるきっかけになった」、本巣中3年の菖蒲谷波季さんは「5年後、成長した自分の姿を仲間に見せられるように努力したい」と話した。
旅行券の使用期限はないという。(高木文子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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