福岡県久留米市立中3年の女子生徒=当時(14)=が7月に市内のマンションから転落死した問題で、市教育委員会は12日、自宅から遺書が見つかったため生徒が自殺を図ったと判断し、いじめの有無や自殺との因果関係を調べる第三者委員会を近く設置すると発表した。
女子生徒は夏休みの7月31日正午前、部活を終え下校後、マンション敷地内で倒れているのが見つかり、病院で死亡が確認された。
市教委によると生徒の死を受け、同じ部や親しかった生徒11人、教員を聞き取ったが「自殺につながるものは把握できなかった」という。遺書には将来の不安、自身を否定するような内容や「いじめられたわけではない」などと記していたという。
一方、女子生徒は1年時に複数の生徒から暴言などのいじめを受け、学校が加害生徒を指導。女子生徒の両親は8月13日、いじめが続いていた可能性があるとし、弁護士を通じ市教委に第三者委の調査を求めた。
市教委は、いじめの疑いも否定できないため、いじめ防止対策推進法が規定する「重大事態」と判断。法に基づく調査に向け第三者委の委員を人選していた。弁護士や児童心理、児童福祉などの有識者で構成、年内にも第1回会議を開く。結果は遺族に報告する。
大津秀明教育長は記者会見で「生徒が自ら命を絶ったことは痛恨の極みで重く受け止める。調査が公平、中立に行われるよう全面協力する」と談話を出した。
両親は市教委を通じ文書を公表。女子生徒が病気が原因の外見でいじめを受けていたとし「遺書にも見た目の問題に苦しんでいたことが吐露され、同じような理由のいじめや差別をなくしていくためにも(調査が)必要だと考えた」と記した。 (山口新太郎)
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース