千葉県の九十九里浜で、四十数キロにわたって特産のハマグリが大量に打ち上げられている。漁業権を持つ地元漁協が海に戻す作業をしているが、勝手に持ち帰る人が増え、県などは「採らないで」と呼びかけている。
県によると、異変に気がついたのは11日夜。こぶし大のチョウセンハマグリが匝瑳(そうさ)市から一宮町までの海岸で、密集して打ち上げられているところもあった。
九十九里浜全域は漁業権が設定されているが、貝を持ち帰ろうとする人が後を絶たない状況になっているという。九十九里町の海岸では19日、観光客や地元の人らが集まり、海に入って貝を拾っていた。
週に5日ほど散歩や釣りでこの浜を訪れるという近所に住む70代男性は「こんなことは初めて。朝来たらたくさん落ちていて、バケツに2杯拾った」と話す。テレビを見て栃木県や成田市から来たという観光客もいた。長い海岸線だけに取り締まりには限界があり、関係者は頭を抱えている。
県漁業資源課は「漁業権が設定された場所で許可なく採取するのは罰金20万円以下の違法行為になる。絶対にやめてほしい」と話す。
専門家によると、二枚貝が海岸…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル