藤原慎一、棚橋咲月
活発な梅雨前線の影響で、九州南部を中心に10日未明から記録的な大雨に見舞われた。気象庁は10日朝、鹿児島、宮崎、熊本の3県に、数十年に一度の深刻な災害が想定される「大雨特別警報」を発表。3県の6市町は約24万人を対象に、避難情報で最も危険度の高い「緊急安全確保」を出した。福岡管区気象台などは10日朝に緊急の記者会見を開き、住民に身の安全の確保を呼びかけた。
大雨特別警報が出されたのは、鹿児島県の出水市、伊佐市、薩摩川内市、さつま町、湧水町、宮崎県のえびの市、熊本県の人吉市。大雨特別警報の発出は今年の梅雨では全国で初めて。鹿児島県の薩摩地方には午前3時29分と午前7時39分に、線状降水帯発生の情報を出した。
気象庁によると、10日朝までの6時間降水量はさつま町で285ミリ、えびの市で247ミリ、宮崎県小林市で197・5ミリを記録。いずれも観測史上最大を更新した。
この大雨で、10日午前9時現在、人吉市、えびの市、出水市、薩摩川内市、伊佐市、さつま町の6市町が警戒レベル5の「緊急安全確保」を発出。3県の15市町村が、約13万人を対象にレベル4の「避難指示」を出している。
福岡管区気象台などは10日朝に臨時の記者会見を開き、九州の西の海上に雨雲の固まりがあり、雨が11日まで続く可能性があると指摘。「引き続き大雨に注意し、早めの避難をお願いする」と呼びかけた。(藤原慎一、棚橋咲月)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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