令和の幕開けとなった2019年、Business Insider Japanから多くのヒット記事が生まれました。そんな注目の1本を紹介。
【全画像をみる】九州男児はなぜ威張りたがるのか。「女の甘やかし」が悪循環の連鎖産む【令和ヒット記事】
※本記事は2019年1月2日に公開した記事の再掲です
最近知り合った会社員の田中和彦さん(仮名、44)。雑談の途中で、筆者と同い年、しかも同郷(福岡県)と判明し、地元ネタでひとしきり盛り上がった後、何気なく「年末はご実家に帰るんですか」と聞いた。
田中さんは首と両手を横にぶんぶんと振った。
「この3、4年ほどは帰っていません。妻が猛烈に嫌がるので……」
田中さん夫婦には、小学校低学年と幼稚園児の2人の子どもがおり、数年前まではお正月に福岡の実家に帰省していた。だが、実家でのんびりできるのは夫の和彦さんだけ。
「正月はうちの実家に親せきがたくさん集まって来るので、妻はずーっと台所で料理を作って、お客さんをもてなさないといけません。女は食事も台所の隅で済ますという感覚がまだ残っている家なので……。
妻が子どもをお風呂に入れようとしていたら、母(妻にとっては義母)に『子どものことは今日じゃなくてもできるでしょ。お客さんを優先してちょうだい』と言われ、我慢も限界に達したようなんです」
夫話の冒頭に「九州」がつくと悪口
人生の大部分を九州で過ごした筆者は、30代半ばの海外移住をきっかけに、九州では割と当たり前に受け入れられている振る舞いや言動が、他の地方、特に東京在住の女性たちの批判、いや、はっきり言うと「憎悪」の対象になっていることに気づいた。
「うちの夫は九州出身で」と、旦那話の冒頭に「九州」がつくときはたいてい悪口であり、その内容も「仕事を言い訳に、家事育児から逃げる(妻だって働いているのに)」「自分は飲み歩く癖に、妻が飲み会に行くと『母親だろ』と母性を押し付けて来る」と似たり寄ったりだ。
そして九州男を夫に持つ女性たちが日頃抱えているイライラは、年末年始の夫の実家への帰省で、「女たちが忙しく働いている傍らで、酒盛りして大声をあげて騒ぐ男たち」「夫に輪をかけて考えが古い夫の家族、親せき、その友達」を目にすることによってピークに達する。
実は九州だけでなく、他の地域も(目立たないだけで)似た状況なのではないかとの疑問もあるが、2016年にはTwitterで「#九州で女性として生きること」というハッシュタグが大盛り上がりするなど、ちまたでは「九州男児」が男尊女卑の代名詞的に使われるし、筆者もかつて、職場の熊本県出身の上司が「妻に仕事をさせたらいけない。女が経済力を持ったらつけあがるから」と発言したことに震撼(しんかん)した経験がある(仕事してる私に言うか?)。
昭和どころか平成も終わろうとしているのに、なぜ九州男はこうもふんぞり返っているのか。その“成分”を改めて検証してみた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース