国土交通省への直接取材を行った3日後。2021年8月20日。同省から総務省へ何通かのメールが送られていた。
添付されていたのは「取材対応概要メモ」だった。
新聞記者から、調査票の合算処理や二重計上について指摘された▽回答として「ダブルカウント(二重計上)による影響は微々たるものという認識」「実態として数値が分からない以上、調べることは困難」と伝えた――。こんな内容だった。
調査票というのは、建設業者が受注額を毎月記入し国交省に提出する紙。つまり、同省が長年にわたり無断で書き換えていた、そのもののことだ。
メールには、会計検査院が書き換え行為を問題視し、調査していることをうかがわせる内容も記されていた。
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朝日新聞が昨年12月に報じた国土交通省による統計不正のスクープは、結実するまでに半年の時間を要しました。あまり明かされることがない新聞記者の「調査報道」の裏側を、ぎりぎりまで公開します。連載の3回目です。
「報道されても国交省の方で淡々と」
受信した総務省側では、職員…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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