東京五輪が、きょうで終わる。
今年5月の本コラムで、「開くには、さまざまな『公平性』が破綻(はたん)しすぎている」と書いた。予選会の中止や参加国間のワクチン格差などで、コロナ禍での公平な開催は無理だと考えたからだ。
それでも、五輪は開かれた。
期間中、ずっと複雑な思いだった。世界最大のスポーツイベントとコロナの急激な感染拡大が、同時に進んでいる。この状況をどう受け止めればいいのか。
菅義偉首相は「五輪はテレビ観戦で」と繰り返した。大会前には、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長の「リスクはゼロ」発言もあった。
極めつきは、IOCのアダム…
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り:1339文字/全文:1636文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル