飲酒運転の発覚を免れるために事故現場から逃走したとして、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱)と道路交通法違反(ひき逃げ)の罪に問われたソチ五輪スノーボード男子ハーフパイプ銅メダリストの平岡卓被告(25)の判決が29日、奈良地裁葛城支部であった。奥田哲也裁判官は「身勝手で酌量の余地がないが、スポンサー契約が打ち切られるなど一定の社会的制裁を受けた」として懲役2年6カ月執行猶予4年(求刑懲役2年6カ月)を言い渡した。
判決によると、平岡被告は昨年9月29日、奈良県葛城市の県道で乗用車を運転し、軽乗用車に追突。はずみで軽乗用車は近くにいた人をはねるなどし、軽乗用車の運転手など男女計6人に軽傷を負わせたのに飲酒運転の発覚を免れようと逃走した。
言い渡し後、奥田裁判官は被告に「判決を新たな出発点として、これからの人生を歩んでほしい。日本国民のヒーローであり続けてほしい」と語りかけた。
平岡被告は、裁判で衝突した軽乗用車の運転手以外の人がけがをした刑事責任を否定。判決後にコメントを発表し、負傷者に改めて謝罪したうえで「一部主張が認められなかった部分があり、弁護士と相談して今後の方針を決めようと思っています」「道義的責任は免れない」などとした。(竹中美貴)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment