金子和史、川嶋かえ
東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、スポンサー選定などをめぐって大会組織委員会の元理事に賄賂を渡したとして、贈賄罪に問われた紳士服大手「AOKIホールディングス」側の初公判が22日、東京地裁であった。前会長の青木拡憲(ひろのり)(84)、前副会長の青木宝久(たかひさ)(76)、前専務の上田雄久(かつひさ)(41)の3被告はいずれも「間違いありません」と起訴内容を認めた。
計15人が起訴された一連の事件で公判が開かれるのは初めて。検察側は組織委元理事・高橋治之被告(78)=受託収賄罪で起訴=にスポンサー集めの職務権限があり、広告最大手「電通」などに様々な働きかけをしてAOKI側の依頼を実現させたと主張した。
検察側の冒頭陳述によると、組織委はスポンサーなどの決定を会長だった森喜朗元首相に一任。森氏は、電通元専務で「スポーツマーケティングの第一人者」とされた高橋元理事に「マーケティングを担当する理事としてスポンサー集めを任せた」という。
そのうえで、高橋元理事は電通から組織委に出向した担当局長らへの働きかけを「職務」とし、組織委がスポンサー募集業務を委託した電通にも働きかけを行った。組織委や電通内では高橋元理事の紹介企業などを「高橋理事案件」と呼び、元理事の指示を実現するようにしていたという。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル