五輪マスコットぬいぐるみ、審査基準を緩和 検察側が公判で指摘

 東京五輪パラリンピックをめぐる汚職事件で、大会マスコットのぬいぐるみの製造・販売をめぐって大会組織委員会の元理事に賄賂を渡したとして、贈賄罪に問われた「サン・アロー」前社長の関口太嗣(たいじ、50)、父親で元社長の芳弘(75)の両被告の初公判が10日、東京地裁であった。2人は「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は、元理事の指示を受けた組織委側が、審査基準を甘くするなど、様々な便宜を図ったと指摘した。

 大会の公式ライセンス商品は、組織委が業者とライセンス契約を結んだ上で、商品ごとに製造・販売を承認する仕組みだった。手続きは、組織委マーケティング局の下で、広告最大手「電通」が運営する事務局が担当。事件では、電通OBで組織委理事だった高橋治之被告(79)が受託収賄罪で起訴された。

 検察側の冒頭陳述によると、サン・アローは1998年開催の長野五輪で、高橋元理事の口利きにより、大会マスコットのぬいぐるみを製造・販売した。太嗣前社長、芳弘元社長は東京大会でも契約締結の後押しを求め、2015年以降に繰り返し依頼したという。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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