東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」側が、大会組織委員会の元理事・高橋治之容疑者(78)=受託収賄容疑で逮捕=と面会するなどした際、スポンサー選定や公式ライセンス商品の承認についてやり取りした内容を録音したり記録に残したりしていたことが、関係者への取材で分かった。
東京地検特捜部はこうした録音や記録を押収。理事の職務に関する依頼(請託)を裏づける重要な客観証拠と判断し、受託収賄罪を適用したとみられる。
特捜部は、高橋元理事が2017年1月~21年6月に、AOKI前会長・青木拡憲(ひろのり)容疑者(83)=贈賄容疑で逮捕=らから、スポンサー契約や公式商品の契約で有利な取り計らいを受けたいという請託を多数回受けたと認定。そのうえでコンサルタント料の名目で計5100万円の賄賂を受け取ったとして逮捕した。
関係者によると、両者は高橋元理事が経営する都内のステーキ店などで度々面会していた。AOKI側は前副会長・青木宝久(たかひさ、76)や専務・上田雄久(かつひさ、40)の両容疑者=同=が同席することもあった。
どんなやり取りがあったのか
請託の起点とされた17年1…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル