日本損害保険協会が、都道府県ごとに公表している事故多発交差点ワースト5で、静岡県内では浜松市中区の中沢町交差点が2015年から5年連続でワースト1位となった。同交差点では、5年間で計80件の人身交通事故が発生。市などが注意喚起や度重なる道路改良で、安全確保に向けて試行錯誤を続けている。
中沢町交差点は、市中心部から浜北方面に至る国道152号にある。「柳通り」と呼ばれる市道が斜めに交差しており、最大片側4車線で右左折レーンもある。市によると、朝夕の通勤時間帯には渋滞が発生。駅や商業施設にもつながり、市内の主要地点をむすぶ大動脈だという。
「しょっちゅう警察が来て、駐車場を貸してほしいと言われます」。交差点に面したコンビニエンスストアに勤める女性は話す。交通事故の処理で警察が来るのは見慣れた光景だという。
協会のまとめによると、同交差点では昨年、人身事故が15件(前年比2件増)発生し、全国の交差点でも5番目に多かった。約7割が追突事故で、前を走る車の減速や停止への対応の遅れ、誤発進が主な原因とされている。2019年までの10年は死亡事故は起きていない(市まとめ)。
同交差点では、左折を指示する矢印信号が出た後、直進の信号が青に変わる。浜松中央署の新貝哲夫交通1課長は、左折の矢印信号で隣の車線の車が動いたことにつられて誤って発進し、追突する事故が目立つと指摘する。
新貝課長は、ドライバーが渋滞…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル