川村さくら
秋の全国交通安全運動が21日、始まった。30日まで。北海道内各地で取り締まりへの出動式があり、札幌市厚別区の北海道警高速隊庁舎前では高速隊とNEXCO東日本交通管理隊が参加。高速隊の森田浩隊長は「いま一度気を引き締めて運転してほしい」と呼びかけた。道警によると、交通事故は20日時点で5738件(昨年同日比354件増)、死者は81人(同11人減)となっている。
昨年1年間の交通事故は7898件、死者は144人。死者数は都道府県別では東京、愛知に次いでワースト3位だった。その一因が、50ccを超える自動二輪(オートバイ)乗車中の死者の増加だ。全死者のうち23人を占め、過去10年で最多だった。
オートバイ乗車中の死傷事故について過去5年を見ると、けが人729人、死者61人。その4割は土日に集中している。死者の51人は観光やツーリング中だった。月別に見ると、8、9、7月の順に発生が多い。死者は40~50代がほぼ半数を占めた。
事故の形態別では、右折と直進の車両がぶつかる「右直」事故と出合い頭の事故が半数を超える。ただ死亡事故に限ると、半数以上が単独事故で、転倒やガードレールなどへの衝突が多かった。
交通企画課によると、オートバイの場合、危険に気づいた時点での速度が60~70キロだと致死率は17・8%だが、80キロを超すと66・7%と一気に跳ね上がるという。
道内では昨年、自動二輪免許の新規取得者が過去10年で最多の7741人と、前年の6843人から大幅に増えた。同課は「オートバイの速度の出し過ぎは死に直結する。自動車のドライバーから見ると、バイクは実際の距離より遠くにいるように感じられる。それを意識して安全運転を心がけてほしい」と話す。(川村さくら)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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