京アニと北新地、2つの放火が示す「退避区画」の重要性 命守るには

 36人が死亡した京都アニメーションの放火殺人事件発生から18日で3年。昨年12月には大阪市北区の雑居ビルでも放火事件が起き、26人が犠牲になった。共に出入り口付近への放火とされ、出入り口からの避難は困難を極めた。総務省消防庁が検証する中、炎や煙から逃れ、脱出や救助にかかる時間を確保するための「退避区画」の重要性が指摘されている。

 同庁や京都市によると、京アニ放火事件では、出入り口付近とは逆側の女子トイレに3人が逃げ込み、ドアを閉じた。そのため、煙などの侵入が遅れ、出火から約6分後に救出された。付近にいた作業員が建物の外から窓の面格子を外し、助け出したという。トイレが退避区画となった形だ。

 一方、大阪ビル放火事件では、現場となった4階からの救助者はいなかった。亡くなった26人は、放火場所とされるクリニックの待合室より奥にある廊下や診察室の辺りに倒れていた。

 同庁のシミュレーションでは…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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