アニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオで35人が死亡した放火殺人事件で、青葉真司容疑者(41)が事件2日前と3日前、京都市内のホテルにいずれも本名で宿泊していたことが捜査関係者への取材でわかった。同社の本社やスタジオを下見し、事件の準備を計画的に進めたとみられる時期だが、ホテルで不審な行動やトラブルはなかったという。
捜査関係者によると、青葉容疑者は事件3日前の今月15日、さいたま市見沼区の自宅を発ち、新幹線で京都に到着。すぐに京都府宇治市の京都アニメーション本社や第2スタジオ、京都市伏見区の第1スタジオなどの周辺を巡っていた。
青葉容疑者はその後、第1スタジオ近くのJR六地蔵駅から京都駅方面の電車に乗り、この日は京都市内のホテルに宿泊した。チェックインの際、宿泊者名簿には本名を記入し、住所と連絡先には、かつて住んでいた住所と、これまでに使っていた携帯電話の番号を記したという。
翌16日には京都駅前のインターネットカフェを利用した後、再び宇治市へ向かった。ネットカフェでは自分の運転免許証を示し、トラブルなく出て行った。この日も再び京都市に戻って宿泊。氏名、住所、連絡先は1泊目と同じ内容を記し、トラブルを起こすことはなかった。
一方、事件前日の17日は、台車やガソリンの携行缶、バケツなどを量販店で買いそろえた後、ホテルではなく、第1スタジオ近くの公園で野宿。翌朝、ガソリンスタンドで「発電機に使う」と使用目的を偽って40リットルを購入し、そのまま現場に向かったとみられている。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル