京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオが放火された事件で、亡くなった34人の身元が特定されたことを受け、家族の元に遺体が帰り始めている。色彩担当だった石田奈央美さんの通夜は25日、京都府宇治市内の斎場であり、親族らが別れを惜しんだ。
京アニの公式ホームページによると、石田さんは「涼宮(すずみや)ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」や「氷菓」など数々の人気作品で登場人物や背景などの色を決める「色彩設計」を担当していた。
石田さんの弟(48)は、報道陣の取材に「通夜には出たくなかったくらい。受け止められない。まだ(姉が)家で寝ていると思うことにした」と話した。石田さんは、普段は京アニの別のスタジオで働いていたため無事だと思ったが、事件が起きた18日、電話しても出なかった。同日夕、京アニから「安否がわからない」と連絡があったという。
弟は「身につけていたものが溶けていると聞いた。遺体も同じような状態だと思うと、見ることができない」と言葉を詰まらせた。
「絵ばっかり描いている姉だった。本当に好きだったんだと思う」と振り返った。(永野真奈)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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