36人が死亡した京都アニメーションの放火殺人事件で、京都市消防局は23日、避難行動の分析結果を公表した。総務省消防庁による火災シミュレーションでは、出火から1分後には2、3階に煙と高温の燃焼ガスが充満して避難が困難になり、2分後には煙と燃焼ガスが建物全体に充満して避難できない状態になったとの検証結果も明らかにした。
消防庁のシミュレーションなどによると、ガソリンがまかれて放火された直後、一気に激しく燃える「爆燃現象」が発生。火元付近のらせん階段は出火から10秒後には火炎と煙に包まれ、避難経路として使えなくなった。30秒後には、2階から3階の屋内階段にも煙が充満。目の前も見えないほどの黒煙により、3階から2階へ下りるのが難しくなったとした。
1分後には、煙とともに100~300度の燃焼ガスが2、3階のフロア全体に行き渡り、建物内にとどまることが困難な状態に。1分半後には2階のベランダや窓から飛び降りたり、はしごを下りたりして避難する人も現れた。屋上へ突き出た塔屋部分に煙が充満したのも1分半後で、3階から屋上へ続く階段では最多の20人が亡くなった。約2分後には建物全体が燃焼ガスで高温にさらされ、「避難不可」になったとしている。
市消防局は、建物内にいたほぼ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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