樹木を墓標に遺骨を埋葬する「樹木葬墓地」が京都の有名寺院に開設され、人気を集めている。墓石にとらわれない人に注目されてきたお墓の形態だが、自然豊かで歴史もある“古都ブランド”も手伝って、首都圏からの契約も少なくない。
色づくモミジの木の下に
拡大する東福寺の塔頭(たっちゅう)・正覚庵の樹木葬墓地「法洲苑」に墓参りする人たち。スギゴケの場所に個別の区画があり、遺骨が埋葬されている=2020年11月18日午後、京都市東山区、筋野健太撮影
紅葉の名所として名高い臨済宗東福寺派の大本山・東福寺(京都市東山区)。その南端の六波羅門を出てすぐにある子院(しいん)にあたる塔頭(たっちゅう)の正覚庵(しょうがくあん)(鎌倉時代の創建)に樹木葬墓地「法洲苑(ほうしゅうえん)」がある。
埋葬地は東西約30メートル、南北約15メートル。石積みで囲われ、青々としたスギゴケが覆う。中央付近に小さな五輪塔が立ち、墓標の代わりに杉やモミジの木が植わる。1区画は25センチ四方。契約した人は布袋に遺骨を入れ、それぞれの区画に穴を掘って埋葬する。
法洲苑など京都の有名寺院での樹木葬についての問い合わせはカン綜合計画(075・257・7977)。萬福寺メモリーガーデンの問い合わせは萬福寺(0774・32・3900)。
穴の深さに応じて2人まで入れ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル