京都・葵祭の「王朝行列」、3年連続で中止に 新型コロナ影響

北村有樹子

 京都三大祭りの一つ、葵祭(あおいまつり)のハイライトの華麗な王朝行列「路頭(ろとう)の儀」が、新型コロナウイルスの影響で今年も中止が決まった。主催する葵祭行列保存会が15日、発表した。中止は3年連続。祭りのヒロインである斎王代(さいおうだい)も選ばない。

 路頭の儀は毎年5月15日に開催され、平安装束などに身を包んだ約500人が京都市内を練り歩く。葵祭は、ともに世界遺産の上賀茂神社(京都市北区)と下鴨神社(同市左京区)の例祭で、約1400年の歴史を持つとされ、「源氏物語」や「枕草子」にも登場する。

 保存会は、京都市や京都府などと協議し、「感染第6波が終息せず、3回目のワクチン接種が実施中である現状では難しい」と判断した。祭りの着替えや化粧の際に一定の距離を取るなどの感染対策がとれない実情もあるという。

 一方、葵祭の行事の中でも、国家安寧や疫病退散を祈る儀式「社頭の儀」は神社関係者らによって執り行われる。(北村有樹子)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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