つぶらな瞳のトカゲ。ユーモラスな動きのカメレオン。つい見入って時を忘れてしまいそう。爬虫(はちゅう)類・両生類など約100種を集めた展示施設が奈良市にオープンして1カ月。親子連れら、多くの人で連日にぎわっている。
複合商業施設「ミ・ナーラ」内に4月末にオープンした「奈良いきものミュージアム」。入り口を抜けるとトカゲをなでたり、カメに小松菜をあげたりできるスペースが広がる。
約1千平方メートルのフロアは、動物の生態によって、「のそのそ」「ぷるぷる」「しとしと」など五つのエリアに分かれている。アート作品と組み合わせて展示され、水槽を額縁のように楽しめる仕掛けだ。
大阪府在住の松本しおりさんは子ども2人をつれてやってきた。「図鑑で見るだけだった動物に実際に会えて、子どもたちが喜んでいます」と話していた。
爬虫類は根強い人気だ。2012年、静岡県に爬虫類・両生類の動物園「iZoo(イズー)」が開園。爬虫類とふれあえるカフェも各地にオープンしている。奈良いきものミュージアムも多い日は1日2千人近い入場者があり、予想以上の反響だという。
人は爬虫類に何を求めるのだろう。
展示されているフトアゴヒゲトカゲは、別の個体が上から乗っかってきてもそしらぬ顔で、泰然自若とした様子だった。
八家侑太(はちやゆうた)店長が「イラッとした様子も見せないし、仲間はずれなどもしないんですよ」と教えてくれた。人間は彼らの姿に教わることがあるのかもしれない。
営業時間は午前10時~午後6時(最終入場同5時半)。大人1200円、小学生800円。(机美鈴)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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