今ならインフルエンサー?行基の土塔は影響力の象徴か

会員記事

文・井石栄司 写真・西岡臣

 「古墳のまち」の住宅街にあるピラミッド形の塔。コーヒーショップチェーンもコラボしたくなる名前を持つ、その塔の正体とは。

 堺市の住宅街を歩いていて目に飛び込んできたのは階段状の四角すい。基盤は一辺約53メートル、高さ約9メートル。側面には褐色の瓦がふかれている。青空を背にたたずむ威容は、メキシコに残るマヤ文明のピラミッドのようだ。

 塔を造ったのは学校で習う奈良時代の僧・行基。実は行基、現在の堺市の出身という。

 「堺は千利休与謝野晶子が知られていますが、行基こそ堺が生んだスーパースターです」

 そう教えてくれたのは堺市文化財課の近藤康司主査。辻説法をすれば黒山の人だかりができたという行基は、今風に言えばインフルエンサー。影響力を使って民衆のパワーを結集して橋を架けたり、寺やため池を造ったり、果ては東大寺の大仏造りにも関わった。

記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。

 行基が郷里に造った塔が「土…

この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。

残り:903文字/全文:1289文字

2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment