高嶋将之
全国の警察が今年1~5月に認知した特殊詐欺の被害総額は121億7千万円に上り、前年同期間に比べ14億1千万円(13・1%)増えていることが、警察庁のまとめでわかった。認知件数も1割増のペースで推移している。被害者の9割弱が65歳以上の高齢者だった。
特殊詐欺にはさまざまな手口があるが、今年確認できた被害額としては、サイトの未納料金があるとうそをつく架空料金請求詐欺(前年比8億7千万円増)、息子など親族をかたるオレオレ詐欺(同7億5千万円増)の増加が著しい。このほか、医療費や保険料などの還付があるとだましてATMに導く還付金詐欺(同3億1千万円増)、カードが不正利用されているとして偽のカードとすり替えるキャッシュカード詐欺盗(同1億2千万円増)も増えている。
警察庁はこれらの類型の中でも、キャッシュカードをだまし取る詐欺について、「非常に被害が増加している」と注意喚起。電話口で「口座が悪用されている」「キャッシュカードを確認しに行く」などと言われた場合は詐欺を疑うよう呼びかけている。
2021年の1年間に確認できた特殊詐欺は1万4498件で、被害額は282億円。1日当たり約7730万円の被害が発生していたことになる。
今年は5月までの段階で1日当たり8千万円を超える被害が生じている。(高嶋将之)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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