新型コロナウイルスの影響で減った人通りを取り戻し、まちの活性化につなげたい――。集客を支援する政府の「Go To 商店街」事業が始まって最初の週末となった24日、秋晴れのなか、イベントを始めた商店街はにぎわいを見せた。苦境が続いていた店主らも、売り上げの回復に望みをかける。
- 「GoTo商店街」とは…
- 商店街の集客イベントや新商品開発を後押しする政府の補助事業。1商店街あたり300万円で、イベントの出演費やウェブサイトの制作費用などが対象で、金券や備品購入には使えない。第1弾の募集では、全国34の商店街が選ばれた。
住宅街が広がる埼玉県朝霞市の東武東上線朝霞駅南口にある商店街では24日、飲食や雑貨、書籍などテラス形式の出店が約70軒並び、青空の下、家族連れらでにぎわった。「Go To」で採択されたイベントで、子どもたちは道路に絵を描いて遊び、ミュージシャンによる演奏も。スタッフが来場者にマスク着用を呼びかけ、アルコール消毒液のスタンドを20カ所に設置し、感染防止策もとった。
地元名産のニンジンを練り込んだ「にんじんうどん」を食べていた東京都板橋区の金属加工会社役員の男性(63)は「妻と、朝霞に住む娘や孫と来ました。地元に特化したイベントは楽しいね」と笑顔だった。
東京都に隣接する朝霞市の23日現在の新型コロナ感染者は累計88人。コロナ禍で、飲食店を中心に商店街の売り上げは3割ほど減った。イベントは「安全」を重視して企画した。前後1カ月の売り上げを比較し、効果を検証するという。主催した朝霞駅前商店会の山崎幸治会長(46)は「特に宣伝もしていないのに、予想以上の人出。地域の顔なじみの店で消費者が安心安全に楽しめる。そんな永続性のある関係ができるきっかけになれば」と話した。
秋田市のJR秋田駅前にある仲小路商店街は23日から「なかこうじ街中(まちなか)ハロウィンフェスタ」を始めた。顔に絵を描いた子どもたちの写真が各店のショーウィンドーに貼られ、仮装してきた子どもには菓子をプレゼントしている。こうした活動に110万円余りの補助金をあてた。
商店街は夏の風物詩「秋田竿燈(かんとう)まつり」の会場への通り道になっているが、今年はコロナ禍で戦後初めて中止となり、期間中の人出は激減した。仲小路振興会の藤井明会長は「店の売り上げは約4割減った」と厳しい状況を明かす。
感染を防ぐため、16年前から続くハロウィーンのパレードは断念したが、振興会の三浦崇暢(たかのぶ)副会長は「商店街を歩き、店に入ってもらう機会を増やしたい」と話す。
これから始める商店街も集客に…
2種類
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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