ここまで負担が増えるとは――。特別養護老人ホームなどで暮らす高齢者のうち、一部の人の利用料が、8月から大幅に上がる。制度見直しによって、介護保険施設の食費や部屋代への補助が減額・縮小されるためだ。在宅介護でショートステイ(短期入所)を使う人にも影響が及び、介護家族に衝撃が広がっている。
「月2万2千円近い値上げは大きい。制度改正のたびに負担が増え、憤りを感じています」
金沢市の特別養護老人ホーム「やすらぎホーム」に母親(97)が入居しているという男性(73)は話す。母が受け取る亡き父の遺族年金が年120万円を超すため、8月から食費への補助が減額される見込みだ。2人部屋で月額6万円前後だった利用料金(介護保険の1割負担と食費・部屋代、雑費)は、8万円以上に増える。
同じ法人が運営する同市の「なんぶやすらぎホーム」に母親(87)が入居する男性(61)も、「なぜここまで一気に負担が増えるのか。納得できない」とショックを隠さない。
母の預貯金が基準の500万円を上回るため、8月以降は補助が受けられなくなる見通しだ。個室で月額約10万円だった利用料金(介護保険の1割負担や食費・部屋代、雑費)は、月4万数千円の値上げになる計算だ。母の年金収入は年120万円を超えているため、預貯金が減って再び補助対象になっても、食費は従来より2万2千円近く増えることになる。
なぜ、これほどの値上げにな…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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