介護も美容も学んだ人たちが、各地で活躍している。高齢者施設などでメイクやネイルを施し、利用者の評判も上々だ。「介護美容」と称して担い手を養成するスクールは都市部で相次いで開校。化粧品会社が出資する団体も、人材を育成し、介護美容の普及に取り組んでいる。
「わあ、いっぱいあること」。住宅型有料老人ホーム「マザアス在宅ホスピス南柏」(千葉県流山市)に入居する中村秀子さん(75)は、多彩なメイク用品を前に目を輝かせた。
末期がんや難病の人々が暮らすこの施設では2年前から月に2度、「介護美容の日」を設けている。先月末のイベントで、中村さんを担当したのは都内に住む加藤雅(みやび)さん。緊張気味の中村さんの気持ちをほぐすように丁寧に対話を重ねながらメイクを施していく。
約30分の施術後、ウィッグをつけて記念写真も撮ってもらった中村さんは「やっぱりお化粧はいいですね。顔全体が明るくなった感じで、気分も明るくなります」とほほ笑んだ。
化粧を面倒がる祖母に「ならば私が」
介護美容の日には、引きこも…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル