能登半島地震から1日で3カ月。被害が大きかった石川県輪島市門前町では、3月31日、全国から集まったボランティアの人たちが、地震で壊れた家から仏壇や冷蔵庫などを運び出す作業をしていた。
この日のボランティア作業には、石川県内をはじめ東京、奈良、神奈川などから23人が参加した。2班に分かれ、ボランティア活動の依頼があった家を回り、がれきの撤去、瓦、ブロックの搬出、家具の運び出し作業などをした。
地震で半壊と判定された小間信和さん(72)の家では、12人が仏壇や冷蔵庫、洗濯機、ソファなどを次々と運び出していた。
小間さんは建設関係の仕事をしており、この家も父と2人で建てた家だという。「次に地震がくれば倒壊してもおかしくない。ボランティアの人に助けていただき、思い入れのある仏壇や家具が運び出せてよかった」と話した。
奈良県桜井市から参加した看護師の三阪(みさか)陽璃(ひかり)さん(27)は、30日夜中に家を車で出て、夜通し走って集合場所に指定された金沢市に来た。「自分が住んでいる所も山あいの過疎地で、人ごとではなかった。能登にきたのは初めてだが、ぜひ力になりたかった」という。
能登半島地震のボランティアに参加するには、石川県災害ボランティア情報特設サイトからの事前登録が必要だ。地震の影響で道路などのインフラがいまだ復旧しておらず、宿もないことから、金沢市に集合してバスで現地に向かう。(吉田耕一郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル