宮城県警泉署は11日、仙台市泉区南光台7丁目、団体職員菊池公佑容疑者(47)を強制わいせつの疑いで逮捕したと発表した。容疑を認めているという。
署によると、菊池容疑者は2月19日午後6時ごろ、仙台市内の室内で10代女性に抱きつくなどのわいせつな行為をした疑いがある。
署の菅野正己副署長は「被害者保護のため」などとして、容疑者の所属先や被害者との関係を明らかにしていない。
一方、仙台フィルハーモニー管弦楽団は11日、菊池容疑者が所属する楽団員だと発表した。
仙台フィルによると、菊池容疑者は2003年に入団。現在、トロンボーンの首席奏者に就いている。
別の所属団体のホームページによると、東京芸術大を卒業。「仙台トロンボーンフェスティバル」と題した催しを企画したほか、コンクールなどの審査員や仙台ジュニアオーケストラの講師を務めた。
仙台フィル事務局の担当者は「事実関係を確認したうえで厳正に対処していく」と話している。
関係者によると、10代女性は事件当時、高校生だった。菊池容疑者宅に通って、楽器の演奏指導を受けていたという。(三井新、近藤咲子)
「口外しないよう求めてきた」
被害を受けた10代女性の関係者によると、知人から菊池容疑者を紹介されたのは女性が中学生の時だった。トロンボーンの実力を評価され、音楽大を目指さないかと誘われたという。高校に進むと、菊池容疑者の自宅にある防音のレッスン室で定期的に指導を受けるようになった。
逮捕容疑となったのは今年2月のレッスン。女性はその後、友人らに被害に遭ったことを伝えていた。さらに後日、菊池容疑者と再会すると、口外しないよう求めてきたという。
その後、女性から被害を明かされた家族が菊池容疑者に事実関係を尋ねると、認めるとともに謝罪文を送ってきたという。
関係者は、指導者と教え子という立場の違いを悪用したのではと憤る。「女性は(菊池容疑者のことを)先生としてずっと信じ切ってきたのに許せない」(高橋昌宏)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル