申知仁
東北各地の夏祭りがコロナ禍で中止に追い込まれるなか、仙台の夏の風物詩「仙台七夕まつり」が8月6~8日に実施されることが決まった。ただし、コロナ対策で規模は縮小する。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止になっていた。
主催する協賛会の役員会が2日、仙台商工会議所(仙台市青葉区)であり、正式に決まった。
役員会の冒頭、鎌田宏会長(仙台商工会議所会頭)は「例年全国から200万人余りの観光客を迎える、豪華絢爛(けんらん)なまつりの開催は難しい」としながらも、「規模を縮小して開催することで伝統や文化を継承し、来年の盛大な開催につなげる」と決意を語った。
協賛会によると、県外からの来客自粛を呼びかけて、混雑を避ける。来場者は例年の4分の1程度を想定するという。
また、「クリスロード」や「ハピナ名掛丁」など市内中心部のアーケード商店街に飾る吹き流しは例年の2~3割程度に減らして、60~70本にする。商店街などでのイベントを中止し、食べ物や酒類の店頭販売も禁止だ。
「秋田竿燈まつり」と「青森ねぶた祭」は中止
七夕まつりとともに東北三大祭として知られる「秋田竿燈(かんとう)まつり」と「青森ねぶた祭」は、すでに今年の中止が決まった。
協賛会の今野薫事務局長は「他のおまつりが中止になっている状況なので、(七夕の開催にも)ご意見は色々とあり得る」としつつも、「七夕は観客が1カ所にかたまったり、踊り手が演舞をしたりする要素がない」と説明。感染症の専門家も一定のルールを守れば「感染が起こりにくい行事」と指摘しているという。
また、まつりの前夜に花火を打ち上げる「仙台七夕花火祭」は、場所と時間を事前に公開せず、市内の複数箇所で打ち上げるという。(申知仁)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル