徳島慎也、申知仁
宮城スタジアム(宮城県利府町)で21日に始まる東京五輪のサッカーについて、仙台市の郡和子市長は13日、無観客にするよう大会組織委員会に要請した。県医師会なども、無観客開催を県に要請。だが、村井嘉浩知事は、有観客の方針を変えなかった。
宮城スタジアムでのサッカー男女10試合は、県と組織委が協議し、1万人を上限に観客を入れて開催することが決まった。県内でプロスポーツなどが有観客で行われていることから、村井知事は「同じ扱いをする」としている。
これについて、郡市長は13日の記者会見で「観客の多くが仙台市を経由し、市内に滞在すると予測されている」と指摘。「緊急事態宣言が出ている区域からの人流が増えることは(新型コロナウイルスの)感染の再拡大につながる可能性がある」として、無観客を求めた。村井知事には、これまでに無観客開催を複数回要請してきたが、受け入れられなかったという。
また、県医師会と東北大学病院、仙台市医師会も12日、無観客での開催を県に連名で要請した。
要請書は、観客を入れると「人流が増加することは自明の理で、医療人は極めて心配している」とした上で、「感染者数増加が懸念されている時に、県外から多くの人々が来県することには、大きな危惧を抱かざるを得ない」と、無観客とするよう求めた。
こうした要請を受けた、村井知事は13日、報道陣の取材に応じ、有観客で開催する考えに変わりは無いと述べた。
村井知事は、県内の複数の首長や、経済関係の団体から、有観客に賛同する声が届いていると説明。「賛否両論ある中で、総合的に判断するのが私の仕事だ」として、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象にならない限り、有観客とする考えを重ねて示した。(徳島慎也、申知仁)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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