大阪府警がインドネシア人を逮捕した事件をもとに警察庁とインドネシア国家警察が行った共同捜査は、「フィッシング」の手口で他人のクレジットカード情報を盗み取り、不正購入を繰り返す容疑者らを摘発した。身近に迫るフィッシング詐欺。どう気を付ければいいのか。
3月半ばの土曜日。仕事中だった神奈川県に住む50代女性のスマートフォンに、1通のメールが届いた。
差出人名の表記は、よく使うクレジットカードの会社名。件名には「【重要】」「大切なご連絡です」とあった。
本文を見ると、日頃の利用への感謝の言葉とともに、「セキュリティシステム更新を実施する為ご登録された個人情報を更新する必要がございます」と書かれている。
そのために、「ご利用確認のお願い」というリンク先にアクセスするよう促していた。手続きをしなければ、「セキュリティ上の観点からご利用制限をかけさせていただく」とある。
「早くやらないと」と思いつつ過ごした4日後の水曜日、再び同様のメールを受信した。せかされているように感じ、仕事の合間にスマホで手続きを急いだ。
メールにあったリンク先をタップして開くと、いつも利用明細の確認で見慣れているサイトにつながった。求められるまま、氏名や住所、クレジットカードの番号や有効期限、セキュリティコードなどを入力。完了したと思った直後だった。
スマホが3度、震えた。
確認すると、情報を入力した…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル