静岡県袋井市と掛川市にまたがる県小笠山総合運動公園(エコパ)で今月2日まで、国内外の学生たちがレーシングカーを走らせる「学生フォーミュラ日本大会」があった。競うのは走行性能だけでなく、設計や製造などを含む「クルマづくり」。大会は、自動車産業の今も映している。(大平要)
大会最終日の今月2日。エコパの駐車場に設けられた周回コースを、大勢の観客が取り囲んでいた。電光板にラップタイムが表示されるたび会場は歓声に包まれ、マシンの不具合でリタイアしたドライバーにも、温かい拍手が送られた。一般の観戦が認められたのは、コロナ禍前の2019年以来だ。
走るのは「一瞬」
「レースを走るのは、ほんの一瞬。走らせるまで、ここに至るまでが長いんです」。主催する自動車技術会で実行委員長を務める日産自動車のエンジニア、大和田優さんは目を細めた。約10年前にボランティアで大会を手伝って以来、その魅力に「のめり込んだ」ひとりだ。
マシンづくりには約1年かか…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル