江戸時代に初めて実測の日本地図を作った伊能忠敬はどんな食事を口にしながら全国を巡ったのか。古文書を頼りに「江戸めし」を再現して給食に出す試みがあった。さて、そのお味は?
10月10日、長野県伊那市にある高遠中学校。この日の給食に「鮭(さけ)の幽庵(ゆうあん)焼き」「南瓜(なんきん)すいとん」「野菜の酢みそ和(あ)え」「菜めし」の4品が並んだ。ふだんとは違ったメニューに生徒たちは神妙な面持ちで味わっていた。
この日は高遠町地区の3小中学校で「江戸めし給食」が児童生徒約360人に用意された。
企画したのは同市教育委員会。その中心となったのは、4月から市地域おこし協力隊員として活動している前田和弘さん(47)=佐賀県出身=だ。
前田さんは地元に残る古文書のデジタル化と活用に取り組んでいる。伊能忠敬が高遠藩領(現在の伊那市など)の測量に訪れたときの史料が残っていることに着目。当時振る舞われた料理を再現することにした。
古文書には「鱈」「花かつを」とだけ書いてあった
レシピの根拠にしたのは市立…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル