新型コロナウイルスの感染拡大防止で小中学校の休校が決まったのを受け、納品できなくなった給食用の茨城県産小粒納豆30グラムパックを、水戸市の納豆メーカー「だるま食品」が29日、市内の本店で買い物客にプレゼントした。事前の告知がネットで反響を呼び、用意した1千個は午後4時半ごろにはなくなったという。
同社は2日と3日に県内の小中学校約10校に約2千個を納品予定だった。休校でキャンセルとなり、社員らが購入したり知人や家族に配ったりしたものの、半数ほどが残った。
「廃棄処分で無駄になるよりは」と、プレゼントを企画。28日午後6時ごろ、ホームページやSNSで「29日から本店で1点購入につき、給食用納豆を2個プレゼント」などと告知したところ、ツイッターなどで拡散された。
29日は午前中から客足が絶えなかった。ツイートを見て来店した水戸市の会社員後藤さゆりさん(27)は小学校の給食の大好物だったという。「懐かしい味をもう一度食べたいと思って」と笑顔だった。
同社の高野友晴専務は「1週間ぐらいでなくなればいいと思っていた。予想以上の反響に驚いた。応援の声もいただき、ありがたいです」と話した。(佐野楓)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル