「お久しぶり!」
新型コロナ対応の緊急事態宣言が解除された1日午後5時、開店したばかりのスナック「if(イフ)」(大阪市西区)に、70代の夫婦が訪れた。多い時は週に1度来ていた常連だ。
「やっとだなあ」。2人は声を交わしながらマスクをはずし、乾杯した。妻は「ママとの会話が楽しくて。心から落ち着ける場所」と言った。
店を開けたのは、2カ月ぶりだった。
オーナーの河野(こうの)恭子さん(70)は2代目で、店を継いで20年余り。企業のビルが立ち並ぶビジネス街の路地にあり、仕事終わりや2次会で訪れる客でにぎわった。約20席あった店内が満席になることも少なくなかった。常連客がキープしていたボトルは100本近くになった。
だが、コロナ禍で客は激減。特に今年は、宣言下での休業が断続的に続いた。9月末までの売り上げは、コロナ前の半月分にも満たない。
協力金で約20万円の家賃や固定費、自身の生活費はまかなえる。ただ、問題はお金だけではない。人と話す機会が減った影響か、夏には声が出せなくなった時期も。心労のためか一時、血圧は200を超えた。
売り上げ減や、体調不良。河野さんはそれでもコロナの収束を願って休業要請に応じていましたが、さらに心が折れそうになる出来事がありました。
心が折れそうになったことも…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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