九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)の未着工区間について、国土交通省は、2020年度予算の概算要求に環境影響評価(アセスメント)の費用を盛り込まないと正式に発表した。整備そのものに反発する佐賀県への配慮をにじませるが、佐賀県が議論に加わるかは見通せない。年末の予算編成に向け、攻防は続く。
「これから佐賀県と議論しようというのに、佐賀県が反発する『フル規格』による整備を前提にしたアセス費用は盛り込めない」。与党のある国会議員は28日、国交省がアセス費用の概算要求を見送った背景についてこう解説した。
長崎新幹線は、佐賀県内の新鳥栖―武雄温泉が未着工区間。月末に概算要求を控えた5日、与党の検討委員会は、この区間について、長崎県やJR九州の求めるフル規格で整備するのが適当だとする方針をまとめた。月末に向け、佐賀県の合意を後回しにしたままアセス費用の要望に突き進むかに見えた。
しかし、国交省は佐賀県に配慮…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル