念願の男子プロバスケットボール1部リーグ(B1)に昇格を果たした佐賀バルーナーズ。新戦力を加えたチームは10月からB1での新シーズンを迎える。9月17日には本拠地SAGAアリーナ(佐賀市)でプレシーズンマッチを行うが、B1定着には地域の応援が必須。選手たちは練習の合間を縫い、街なかや学校でのイベントに積極的に参加している。
今月6日、佐賀市であった夏祭り「佐賀城下栄の国まつり」に、バルーナーズカップと銘打ったフリースロー大会がくすかぜ広場ARKSであった。選手たちが見守り、チアリーダー「BAL―VENUS」(バルビーナス)が応援するなか、小学生から高校生のたくさんの参加者が懸命にゴールを狙った。選手らはトークイベントにも参加して市民と交流した。
バルーナーズはこうしたイベント参加のほか、県内の学校への出前授業にも力を入れている。7月26日には江北町出身の角田太輝選手が有田工業高校を訪問。佐賀北高校時代に一緒にプレーしていた同校の川原嘉仁教諭と、当時の思い出やプロ選手になるまでの道のりなどを語り、生徒たちが目を輝かせて聴き入った。
当時キャプテンだった川原さんは角田選手について「初めて自分より練習する人を見た」。川原さんはその頃から高校で教員になり指導者となることを目指していたといい、角田選手は「当時からみんなの先生のような存在だった」と振り返った。
角田選手は白鷗大、川原さんは広島大の選手として大学時代に対戦。川原さんは「一皮むけ、攻守とも抜け目ない選手になっていた」と語った。
角田選手は高校生らに、「やらなくてはいけないこと、自分が負けたくないことをやり続けるのが大事」とアドバイスした。
バルーナーズがトップリーグで戦い続けるには戦績だけでなく、観客動員数やクラブの売上高といった高い基準の達成が求められる。大企業の後押しが少ない地方クラブにとって、頼みの綱は地域の幅広い支援だ。地域に根ざした活動が実を結ぶかどうか、その結果は開幕後の盛り上がりに表れる。(寿柳聡)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル