堀越理菜
熊本市教育委員会は4日、市立学校での体罰・暴言などに関する保護者へのアンケート結果を公表した。子どもが被害に遭っても届け出なかった人が約7割に上った。
4月28日~5月14日に学校が保護者への連絡に使う安心メールを使ってアンケートし、2万631人から回答があった。子どもが被害に遭ったと答えた382人中、届け出なかった人は280人で73%だった。「相談しても無駄だと思った」「訴えた後のことが心配だった」といった理由が多かった。被害を市教委などに届け出ると市体罰等審議会にかけられる「相談票」について、知らないとの回答が全体の65%を占めた。
結果は、審議会に報告。委員から「言っても無駄だという保護者の不信感があると解決が難しくなる可能性がある」との指摘があったという。
昨年度に審議会が認定した体罰や暴言等は計21件で、内訳は小学校12件、中学校8件、高校1件。委員から「身体の小さな低学年ほど強い指導に出がちだと分かる。全ての子どもに対してしっかりした人権意識を持って対応してほしい」との指摘があったという。(堀越理菜)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル