おいしい食事で一人でも多く笑顔にしたい――。新型コロナウイルスの感染拡大で学校が休校になったことを受け、若者支援に取り組む岐阜市のNPO法人が「休校サポート屋台」を始めた。行き場をなくした学校給食用のキャベツを活用し、1食100円の弁当にして販売している。
岐阜市郊外の住宅街の一角にテントが張られ、キャベツを炒める香ばしいにおいが広がった。この日の弁当は、鶏とキャベツの炒めものとご飯のセット。買いに来た近くの小学2年の女児(8)は「学校が休みになってさみしいけど、お弁当が買えてうれしい」と笑顔を見せた。4日は約40個を販売した。
子ども食堂の活動にも取り組むNPO法人「コミュニティサポートスクエア」が2日から始めた。突然の休校で学校給食に使われなくなったキャベツ約50キロを農家からもらい、屋台を思いついた。
杉浦陽之助理事長(52)は「急な休校で子どもの食事の準備が大変だと思ったのはもちろん、感染拡大のなかで子どもにも大人にもストレスがかかっている。それを少しでも緩和できればと考えた」と話す。子どもだけでなく、誰にでも1食100円で販売する。
今はキャベツを中心に献立を組み立て、趣旨に賛同した人から寄せられた鶏肉やネギなども使い、焼きそばやお好み焼きなど1日1メニューを日替わりで販売する。杉浦さんは「一人でも多くの人が笑顔になってほしい」。
屋台があるのは岐阜市粟野東2丁目のNPOの活動拠点「わがや’n わおん」。販売は月~水、金曜の午前11時ごろから午後1時半ごろまでで、売り切れ次第終了。米や野菜、卵などの寄付も募っている。13日まで実施予定。問い合わせは杉浦さん(090・4792・0628)。(山野拓郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル