多田晃子
秋篠宮家の次女佳子さまは29日、29歳を迎えた。誕生日にあたり、宮内庁は佳子さまのこの1年の活動や思いを文書で発表した。
文書によると、佳子さまは一つ一つの活動に心を込めて取り組むとともに、誰もが安心して暮らし、より幅広い選択肢を持てることが当たり前の社会になることを願っているという。
5月には宮城県石巻市のみやぎ東日本大震災津波伝承館などを訪れ、話に耳を傾けた。犠牲者や被災者に思いを致すとともに、語り継ぐ大切さを改めて感じたという。都内で開かれた日本伝統工芸展を訪れた天皇、皇后両陛下と長女愛子さまを案内した時には、素晴らしい作品を鑑賞してもらい、うれしそうな様子だったという。
9月に東北大学で開かれた、女子大学生の誕生110周年などを記念した式典では、偏見が作り出す社会の雰囲気や圧力が数多く存在するとし、「個人の可能性や選択肢を制限することにもつながっていると感じます」と話した。
また、同質な集団で、同じような考え方ばかりを共有するのではなく、いろいろな人が力を発揮し、意見を交換できる環境では、新しい視点や価値観を歓迎し、当たり前と感じていたことに疑問を持つことで「これまでになかったものを作り出すことができる」と述べたという。
日本との外交関係樹立150周年にあたり、11月にペルーを訪問。訪問前には様々な書籍や説明などで同国に関する理解を深めたほか、訪問中の歓迎や人々との交流に感謝しているという。
秋篠宮邸では今月、ろう者とともに30年にわたり手話放送を作り続けてきた岡山放送の関係者から取り組みについて説明を受け、熱心に耳を傾けた。
この1年の公的な活動や宮中祭祀(さいし)などは計69件で、前年の42件から増加した。(多田晃子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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