保育園嫌がる子の足首に5本のあざ 後絶たない不適切保育、防ぐには

 うちの子も虐待を受けていたのでは――。静岡県裾野市認可保育園で起きた園児への虐待事件を機に、保護者からそんな声があがっている。被害があっても幼い子どもは正確に伝えることが難しく、行政には警察に通報すべき明確な基準がない。保護者が相談に困惑することも。横浜市での事例を追った。

 「あのとき、もっとしっかり対応してもらいたかった」。横浜市内に住む30代の夫婦は今も納得がいかない。

 数年前、市が認可する保育施設に子どもが入園した。「行きたくない」。半年が経ち、3歳になる頃、毎朝玄関のドアにしがみついて泣き叫ぶようになった。夫婦は「イヤイヤ期なのかな」と思っていた。

 同じ頃、子どもの足首に5本の指の跡のようなあざがあった。「見慣れないあざだな」。不審に思ったが、園からも説明はなく、いつの間にか治っていた。

 子どもの送迎時に園の職員から耳打ちされた。「かなりひどいしかり方をして子どもを怖がらせる先生がいる。虐待かもしれない」。保護者同士で情報交換すると、ほかにも登園を嫌がる子どもがいた。複数の保護者が「虐待の可能性がある」と市に通報した。

 市の調査で、ある職員が不適…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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