修道院に眠っていた古オルガン、ワイン店で再生 客も酔いしれる音色

 神奈川県葉山町修道院にひっそり眠っていた古いオルガンが町内にあるワイン専門店に引き取られ、再び温かい音色を響かせている。訪れた人が自由に弾けるほか、店では毎月コンサートを開き、老朽化した修道院の修繕費用に充てるための寄付を募っている。

【動画】修道院で眠っていた古いオルガンを演奏する音楽家の鬼無亮仁さん=芳垣文子撮影

 オルガンが保管されていたのは、葉山町堀内にあるイエズス孝女会修道院旧館(旧東伏見宮葉山別邸)。東伏見宮依仁親王の別邸として1914(大正3)年に完成した優美な洋館だ。53年ごろイエズス孝女会修道院に譲渡され、76年と87年の改修を経て、2017年に国の登録有形文化財に指定された。

 オルガンを引き取ったのは、近くにあるワイン専門店「アミハヤマ」。代表の鬼無(きなし)美穂さん(51)が17年にオープンした。

 オルガンとの出会いは偶然だったという。6月、声楽家で合唱指導者としても活動している夫の亮仁(あきひと)さん(40)の母親が香川県から遊びに来た折、イエズス孝女会修道院旧館に家族で見学に出かけた。ふだんは非公開だが、事前に連絡して調整がつけば見学ができることになっている。

シスターからの思わぬ申し出

 亮仁さんはふと、びょうぶの…

この記事は有料記事です。残り907文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment