俺の不登校、震災のせいか? 演劇の力借りて打ち明けた

 さが総文は28日、演劇部門に福島県立ふたば未来学園高校(福島県広野町)が初出場した。東京電力福島第一原発事故で避難していた子どもたちのため、4年前に新設された学校。長引く避難生活、不登校……。部員たちは、胸にしまった悩みを演劇の力を借りて打ち明け、自分自身と向き合って作品をつくり上げた。

 題名は「Indrah(インドラ)~カズコになろうよ~」。昨年8月から半年間、マレーシアから同校に留学した女子生徒インドラさんの名前から取った。部員たちにとって、留学生の目に映る自分たちの姿を知ることで、自分自身を見つめ直すきっかけになったという。

 総文祭の舞台に向けて、数人ずつグループに分かれ、普段は言えない悩みをお互いに打ち明け合った。

 同県大熊町出身の半杭(はんぐい)奏人(かなと)さん(3年)は原発事故で避難を強いられ、友だちと離ればなれになって以来、不登校ぎみに。思い切って、「自分を変えたい」と伝えた。そんな実体験をもとにエチュード(即興劇)をつくり、それらをつなぎ合わせて、部員たちが自分自身を演じる群像劇に仕上げた。

 「俺は俺の人生しか生きてきてないから、震災のせいで学校を休むようになったのか、よく分からない」

 本番の舞台でそう叫んだ半杭さん。上演後「仲間と演じた舞台は心のお守り。僕が変わるしかない」。

 「補償金もらってるんでしょ?/大熊から避難したとき、カトニイ(姉)がそう言われてるのを見た/なのにニコニコしてて……」

 大熊町出身の加藤鳴菜(めいな…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment