徳島県の山あいに起業家の育成を目指して開校した私立高等専門学校「神山まるごと高専」(神山町神領)が今月、入学希望の中学生を対象にサマースクールを開いた。「高専の1週間を疑似体験する」がテーマの催しは報道陣にも公開され、型破りな授業を展開する学校の日常を垣間見られる機会となった。
会場は、約9倍の倍率を突破して入学した1期生44人が学び、暮らすオフィス(校舎)とホーム(寮)。同校への進学を希望する全国の中学3年生64人が参加した。211人の応募があり、自己PR動画と作文の選考を経て選ばれた。
参加者には8月15~20日の期間中、「神山の強みを活(い)かした商品のプロトタイプを作り、プレゼンせよ」とのお題が与えられた。4人1組のゼミ活動で、発案だけではなく、試作品作りまでしてゴールになる。「モノをつくる力で、コトを起こす」ことをミッション(使命)と位置づける同校ならではのプログラムだ。
15日にあった最初の授業、「起業家精神概論」で講師を務めたのは、同校の創立者の一人で、カリキュラムの責任者の伊藤直樹さん(51)。クリエーティブ集団「PARTY」の代表でもある伊藤さんは、これからゼミ活動に臨む参加者にこう語りかけた。
「リサーチ、課題発見、アイ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル