借金まみれ、後輩に詐欺 元警官が法廷で語った「死ぬ気で償う」理由

 同僚警察官たちから多額の現金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた福岡県警八幡西署の元巡査部長(46)に懲役4年の判決が言い渡された。警察官が同僚や後輩たちから、総額5千万円もの金をだまし取っていたという事件。なぜ、犯行に及んでしまったのか。

 判決によると、元巡査部長は在職中の2019~21年、後輩警察官2人に「住宅ローンの借り換えのタイミングを狙って利益を得る計画がある」などとうその話を持ちかけ、7回にわたり計1430万円をだまし取った。退職後の22年には、会社の社長を装って、友人から30万円をだまし取った。

 公判での検察側の説明によると、元巡査部長は1996年に警察官に採用された。しかし98年ごろから株式投資やギャンブルなどで、消費者金融や同僚から借金を重ねた。

 2007年ごろには、借金は総額2600万円を超えた。

 借金の契機について、元巡査部長は法廷でこう説明した。

 「先輩から投資に誘われて連帯保証人になり、金融会社から借金した」

 しかし、その「先輩」が亡くなり、複数の業者から2千万円近い請求が来た。父親の退職金などで債務整理をしたが、1年ぐらい経ってから、ヤミ金業者から700万円近くを請求された。

多額の借金を抱え、警察官という立場ながら詐欺を繰り返していた元巡査部長。身の破滅から、いったんは「死」を意識しますが、思いとどまり、罪を償うことを決意します。法廷で語られた、ある出来事とは。

同僚や後輩警察官たちに次々と詐欺話

 知人に全額を立て替えてもら…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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