傍聴席に頭を下げたガーシー被告 「暴露」動画を始めた経緯は

 ユーチューブ上で俳優ら4人を繰り返し脅迫したなどとして、暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)、証人等威迫などの罪に問われた前参院議員のガーシー(本名・東谷義和)被告(51)の初公判が19日、東京地裁であった。東谷被告は「起訴状に書いてあるような発言をしたことは間違いありません」と述べ、謝罪した。弁護人は「常習性はなかった」として起訴内容の一部を争う姿勢を示した。

俳優ら4人を脅迫した罪

 東谷被告は「暴露系ユーチューバー」として、芸能界などの「裏話」を動画配信していた。

 起訴状によると、東谷被告は2022年2~8月、ユーチューブなどに投稿した動画で、俳優と所属事務所の代表、デザイナー、実業家の4人を繰り返し脅迫。俳優には「明日暴露するネタはほんまに激震走ると思います」などと発言。デザイナーには「このブランドやめるまでたたこうと思ってます」などと言い、商品販売を終了させるなどして業務も妨害したとされる。

 さらに、刑事告訴を取り消させようと、俳優には「裁判出てくるってことがどんだけタレントとして致命的か、よう考えて出てこいよお前」などと発言したとされる。

「暴露動画」の契機

 検察側の冒頭陳述によると、東谷被告はバーなどを経営し、芸能関係者らとも交友があった。

 21年12月ごろ、自身の「詐欺トラブル」が週刊誌に報じられるなどし、知人を頼ってアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに渡航。これを機に手のひらを返すような態度を取った芸能人らに「報復したい」と考える中、知人から、芸能人らの秘密を暴露する動画を配信して利益を上げることを勧められた。

 生活資金を得る必要もあり、22年2月中旬ごろにユーチューブで動画配信を開始。2カ月足らずでチャンネル登録者は100万人を超えた。知人2人とネタ決めや撮影などの役割分担をし、3人で多額の収益を分配。動画の抜粋を「切り抜き動画」として配信する数百人規模の協力者からも、抜粋動画の収益の半分を納めさせていたという。

「本当に申し訳ございませんでした」

 検察側は被害者らの供述調書

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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