森直由
約350匹の野生のニホンザルを観察できる淡路島モンキーセンター(兵庫県洲本市)で、体を寄せ合って寒さをしのぐ「サル団子」が、この冬も見られるようになった。曇りで気温が低く、風が強い日に、団子をつくる傾向がある。
センターによると、昨年12月から始まり、今年2月ごろまで見られそうだという。100匹以上の「巨大団子」になることもある。
小豆島(香川県)のサルの群れでは、順位が高いサルほど暖かい内側にいることが多く、「ニホンザルのオスにとって高順位を得ることは、多くの食物や繁殖機会を得るだけではなく、効率良く寒さをしのぐことにもつながっていると考えられる」という研究報告がある。一方、淡路島の群れでは順位に関係がなく、オスの序列1位(リーダー)のジョニー(推定21)が、最も外にいることもある。
淡路島のサルは全国的にも仲が良く優しい性格の集団として、研究者らに知られている。センター長の延原利和さん(67)は、「群れの寛容性の高さがサル団子にも影響しているのではないか」。センターのホームページでは、サル団子が完成する様子と、リーダーが最も外側にいる動画が公開されている。(森直由)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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