北海道胆振東部地震による山腹崩壊で、北海道厚真町では約155ヘクタールの農地に大量の土砂が流れ込んだ。道と町は今年6月までに積もった土砂を撤去し、田畑は元の姿に戻ったかのように見えるが、農地には火山灰を中心とするやせた土が残ったままだ。被災した農家は、先祖が苦労してつくった良質な土を取り戻そうと歩みを進めている。
2018年9月の震度7を記録した地震で、厚真町では山の斜面が多くの場所で崩壊し、土砂がふもとの家屋や田畑を襲った。農地の表土を覆うように土砂が流入した場所もあれば、ふもとの土地に流れ落ちた後、そこからジャンプするように農地に押し寄せた場所もあった。圧力はとても強く、表土の下に潜り込んだり、めくりあげたりするほどだった。
被害を受けた農地所有者は301人。崩れた土砂は59万5千立方メートルで、札幌ドームの容積の約4割に達した。土砂に埋まった農地のうち、水田は約130ヘクタール、畑は約25ヘクタールだった。
町によると、町内の山の表土…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment